α-リノレン酸とは?
α-リノレン酸とは脂肪を構成する脂肪酸のひとつです。脂肪酸は、炭素、水素、酸素から構成されていますが、α-リノレン酸はその中でも炭素同士の二重結合を二つ以上含む多価不飽和脂肪酸にあたり、人間の体内で合成できないため、食品から補う必要がある必須脂肪酸です。
α-リノレン酸はオメガ3に分類される
そもそも不飽和脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分かれますが、α-リノレン酸は、多価不飽和脂肪酸の中でも「n-3脂肪酸」、いわゆる「オメガ3」に分類されます。オメガ3には、動脈硬化を防いだり、血流を促して血圧を下げるなど、人体にとって重要な働きをつかさどっています。
α-リノレン酸はエゴマやアマニ油に多く含まれる
α-リノレン酸は、エゴマ油やアマニ油、魚油に多く含まれていますが、その特徴として、非常に酸化しやすいことがあげられ、脂肪酸の酸化は動脈硬化の原因になったり、体内を酸化させ老化を速めるなどの悪影響があるとされています。そのため、α-リノレン酸が含まれている加工品は早めに使い切ることが大切です。
α-リノレン酸の一部はEPA・DHAに変換
食品から摂取したα-リノレン酸の1割程度は体内でEPAに、さらにはDHAに変換されます。人間の脳は60パーセントが脂質からできていますが、実にその4分の1以上はDHAが占めており、α-リノレン酸と脳細胞には密接な関係があることがわかります。α-リノレン酸(オメガ3脂肪酸)は、脳や循環器系、神経組織など、体を作る細胞にとって重要なのです。