α-リノレン酸を多く含む食品
α-リノレン酸は体内では生成されない脂肪酸ですが、人間に必要な必須脂肪酸ですので、食品で摂取する必要があります。α-リノレン酸を多く含む食材はどのようなものがあるでしょうか。
α-リノレン酸含有量 トップ10
順位 | 食品名 | 成分量 mg/100g |
---|---|---|
1 | エゴマ油 | 58000 |
2 | アマニ油 | 57000 |
3 | アマニ/いり | 24000 |
4 | エゴマ/乾 | 24000 |
5 | くるみ/いり | 9000 |
6 | なたね油 | 7500 |
7 | 調合油 | 6800 |
8 | 大豆油 | 6100 |
9 | マヨネーズ | 5100 |
10 | あさ/乾 | 4600 |
(日本食品標準成分表 2015年版七訂より)
エゴマ油・アマニ油がダントツ。油脂類に多く含まれる
上記の表でわかるように、エゴマ油とアマニ油はα-リノレン酸を含む代表格であり、なたね油や大豆油といった植物油、マヨネーズなどのドレッシング類にも多く含まれています。
またかりんとうやポテトチップなど油分の多い菓子にも含まれています。
豆類にも多く含まれる
α-リノレン酸は大豆やそら豆など豆類にも含まれています。
表外ですが凍り豆腐:2500 mg、油揚げ:2500 mg、湯葉:2200 mg(100gあたり)等の食品にも比較的多く含まれています。油脂類で摂ることが難しい時は大豆製品も良いでしょう。
全ての植物油にα-リノレン酸が含まれているわけではない
α-リノレン酸は様々な植物油に多く含まれていますが、健康によいとされるゴマ油にはα-リノレン酸はほとんど含まれておらず、リノール酸が多く含まれています。とうもろこし油やコーン油も同様です。
α-リノレン酸はオメガ3脂肪酸に分類され、リノール酸は同じ多価不飽和脂肪酸でもオメガ6脂肪酸に分類されます。オメガ3脂肪酸はアレルギーなどの炎症リスクを低減させる働きがある一方、オメガ6脂肪酸を過剰摂取すると炎症リスクを増加させるという逆の作用があります。
α-リノレン酸(オメガ3)とリノール酸(オメガ6)の摂取バランスが大事
オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸とも必須脂肪酸ですのでバランスよく摂取することが大事ですが、最近は食生活が洋風化しているため、オメガ6脂肪酸の摂取が過剰傾向にあります。
普段の食生活で、α-リノレン酸などオメガ3脂肪酸の食品を積極的に取る必要があります。
α-リノレン酸は酸化しやすく熱に弱いので注意が必要
α-リノレン酸を含む油脂類は酸化しやすく品質が悪くなりやすいので、開封後はなるべく早めに使い切った方がよいでしょう。光や空気が酸化の原因になりやすいので、直射日光を避け冷蔵庫で保管するなど保存方法にも注意が必要です。
また熱も酸化する要因ですので、エゴマ油やアマニ油はドレッシングにするか、そのままかけるなど加熱調理せずに摂取してください。